エストニアに住み、ヨーロッパ全土を活用する若きビジネスマン

若く活躍する人物に触れてみたい。そんな思いから、エストニアのタリン在住のVald Matsnevさん(以下ヴァルドさん)にインタビューをすることができました。筆者がヴァルドさんのインタビューをするきっかけとなったのは、Instagramでした。タリンや、パリ、ミラノなど様々なヨーロッパの街の写真や動画を見ることができました。クールで美を意識したファッションアイテムなど、投稿だけでもどんな人なのか興味が沸きました。

ヴァルドさん(画像提供:ご本人)

成功者たるもの2つ以上の仕事を持つべし
ヴァルドさんは「エストニアで成功者と呼ばれる人たちは、少なくとも2つの仕事、趣味を持っていてマルチタスクに仕事をこなしているんですよ」と語ります。
日本では2つの仕事を被雇用者が行うことを職場で許可するまたはしないなどと、「副業」という言葉が盛んに言われるようになってから、まだ10年も経っていない中で、エストニアでは「副業」どころか複数の仕事に携わることは成功者の証ともされているのです。
ヴァルドさんの直近で勤めていた会社は海外送金などでサービスを使われている方も多いWiseでした。そこから自然保護を意識したグリーンなエストニアを代表するブランドのマーケティングの担当に友人と共に転職しました。世界的に大手のブランドのエストニア国内市場をターゲットにしたGoogle広告や、Facebook広告などを使ったビジュアル広告の担当をしています。

ブログの趣味が高じて
マーケティングの仕事を始めたきっかけともなったのは、ヴァルドさんが11歳の時に始めたブログです。当時、ブログは世界でとても人気があり、多くの人々がブログを使って個人レベルで表現を始めていました。ヴァルドさんは自分の人生についてブログに書き始めました。自宅あった大きなパソコンを使い、学校や休暇、犬を飼うことになった時の話や、街の面白い場所の話など日常の生活について細かく書いていきました。
日頃からおしゃべり好きだったため、文字で自分を表現することもヴァルドさんにとっては、自然なことでした。ブログを開始してから2年後、13歳の時にはこの習慣はヴァルドさんにとっては生活の一部のようなものになっていました。

仕事の様子(画像提供:HÜF)


ヴァルドさんのInstagramを見ると英語、エストニア語、ロシア語とさまざまな言語が飛び交い、実にグローバルです。これにはヴァルドさんの育った環境にヒントがあります。
ヴァルドさんはロシアのサンクトペテルブルク生まれで、ヴァルドさんのお母さんは4年間サンクトペテルブルクに住んでいました。そこでヴァルドさんは生まれ、家族でエストニアに戻り、小学校はフランス語学校に進学しました。1年生からフランス語を、6年生からは英語を始め、まさに多言語の環境に育ったのが、現在のヴァルドさんのSNSにも強く反映されているのです。大人になってからはノルウェーデンマークにも生活した経験があります。現在もフランス語、ノルウェー語、ポルトガル語の勉強をしているという努力家です。30歳になるまでに7ヶ国語を習得したいという目標を持っています。

香水の趣味をコンサルタントビジネスへ
個人ブログの執筆から、SNSビジュアルマーケティングへと趣味からビジネスに変えるヴァルドさんの才能は、別の趣味からも開花しています。もうひとつのヴァルドさんのビジネスは香水コンサルタントです。香水もヴァルドさんの趣味のひとつです。
香水に興味を持ったきっかけは、中学生の頃のヴァルドさんは友達がおらず孤独を感じていました。そして毎日百貨店に通い、香水のサンプルを手にして、そこで感じたアイディアをメモに記しました。ヴァルドさんにとって香水は孤独な時間を埋めてくれた、心の友でした。ある日珍しい香水があったお店に行き香水を嗅ぐと非常に新しい経験ができ、どのように他の商品と違うかを理解しようとしました。
中学生のあの頃と同じように、ヴァルドさんはインタビューのこの日も2回百貨店に行き、香水調査を行っていました。ヴァルドさんは「香水はとても民主的なものです。誰でも素晴らしい香水を纏うことができ、香りを感じるとタイムマシンのように、何かを思い出すことができます。歯科医院、ベビーパウダー、コンデンスミルクなどのような特徴的な香りがする香水もあります。香水を纏うことによって、その香水があなただけの香りになるのです」と熱心に話してくれました。
忙しくて自分がどの様な香水を選べば良いかわからないという方のために、ヴァルドさんは香水選びのコンサルティングも仕事としています。香水コンサルタントとしてのサービス内容を伺ってみました。


香水コンサルタントの仕事内容

  • 依頼主がどんなことをしているのかより深く知ること
  • 特別な時につけたいのか、普段使いにつけるための香りか。探している香水を知ること
  • 既に所持している香水で気に入っているものがあるかを確認します
  • 依頼主と一緒にショッピングセンターに行き、試してみます
  • すぐにふさわしい香りが見つからず、1週間後に別のお店に行くこともあります
  • 肌につけてしばらく時間を置いてみることをお勧めしています
  • 心理学者の仕事に少し似ていますが、依頼主がその香りにどう感じているかを理解しようと努めます

また、香水を普段からつけ慣れていない方のために、どのあたりにつけるのがおすすめか、ヴァルドさんの意見を聞いてみました。香水を使う際に、参考にされてみてはいかがでしょう?

香水コンサルタントのヴァルドさんに聴く香水のつけ方

  • 主に、首の近くにつけます
  • 効果を長持ちさせたい場合は、耳の後ろに10回ほどつけると良いです
  • 肌につけたくない場合は服につけても良いです
  • 手首に擦る人がいますが、おすすめしません
  • 手の甲に香水をつけるのがおすすめです
  • テイスティングでは紙よりも指の近くにつけるのをおすすめします

旅もまた生きる栄養
ヴァルドさんは直近の7ヶ月でパリへ7回、ミラノへ5回旅に行きました。そして、まもなくベルリンに行く予定です。その街の全てを見るまで同じ場所に行くのがヴァルドさんの楽しみ方です。ヨーロッパのLCCライアンエアーは安い時にチケットを買うとタクシーよりも安いのだそうです。「タリンのタクシーが12ユーロに対し、エアーチケットが8ユーロのこともあるんですよ!」とヴァルドさんは笑いながら話します。ヴァルドさんは2015年に来日し、桜の時期に東京の上野に2週間滞在し、友人と日本の花見を堪能しました。


→Your trip photos. Wherever you want to show.

フィルムカメラのワクワク感が好き
ヴァルドさんのもうひとつの趣味はカメラ。フィルムカメラとデジタルカメラ合わせて5台を持っています。フィルムカメラはご存知の通り、1本のフィルムで限度ある枚数しか撮影できません。何を写真に収めるかを勇気を持って決める必要があります。「決める」ということはヴァルドさんの心のトレーニングでもあります。また、全てのフィルムの枚数を撮影するのに時間はある程度かかるので、フィルムがプリントされ、写真となって陽の目を見るのに時間がかかります。もう一方でフィルムカメラの場合、このタイムラグのために感傷的な価値が増幅します。現像した写真が電子メールでデータとして受け取る時も興奮します。
→Film camera’s photos.(3 or 4)

Youtubeチャンネル開設
ヴァルドさんは、5月にYoutubeチャンネルを始めます。内容はタリンについて、自分の生活、キラキラするようなときめくものをテーマとします。このチャンネルで視聴者の満足するように濃い内容にしたいと考えています。そのためにソニーの新しいカメラを購入しました。
→Please give me your Youtube channel if you have. If you haven’t yet, please let me know when you got the URL.

ヴァルドさんの目標
ルネッサンス時代の男性は多くのことができました。夕食を作り、パイプを修理して、壁を塗りました。ヴァルドさんは、誰かが何かについて問うならば、少しそのことについて語れる知識がある人間になりたいと思っていま。そして、情熱のある人々に囲まれて常に新しいことをしたいと思っています。

エストニアで泣けるほど美味しいレストラン
常に新しいものを追い求め、洗練された場所に身を置くヴァルドさんに、エストニアで美味しい場所を教えてもらいました。
まず、Põhjalatehas(Kopli)の近くの「Barbarea」というレストランはヴァルドさんのおすすめのレストランです。ここに行くのは友達と行く必要があります。「お皿をシェアする」のがコンセプトだからです。素晴らしいナチュラルワインのバーも併設されています。エストニアの南に位置する第二の都市タルトゥには「Kolm Tilli」というお店があります。このレストランもおすすめです。そしてデザートには「La Muu」のアイスクリームです。特に、炭と松のフレーバーを食べてください。これらの食べ物はヴァルドさんが美味しすぎて泣きながら食しました。
→Please give me your photo of yummy dishes and with you. (2-3photos)

Fly Nordicaという航空会社の広告の素晴らしいキャッチフレーズがあります。
「ElaEestis. Kasuta kogu Euroopat!(エストニアに住み、ヨーロッパ全土を活用しよう!」
このキャッチフレーズがヴァルドさんは好きです。→広告のYoutube動画はこちら
エストニアの生活は便利で、安全です。そして社会の仕組みとしても官僚主義的な要素もありません。また、ヴァルドさんはタリンのLasnamäe(ラスナマエ)エリアの端に住んでいますが、非常に治安も良いです。タリンの生活に慣れると、退屈になることは唯一の懸念ですが、上記のような点から、ヴァルドさんはエストニアを誇りに感じているのです。

ヴァルドさんから日本の皆さんへ
「バルト三国でビジネスをしに来てください。うまくいけば、あなた方はこの小さな国の進歩に驚いて、刺激を受けるでしょう」

Vald Matsnevさん(ヴァルドさん)のInstagram